北鎌尾根(2)北鎌縦走・槍登頂

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【第2日】8月1日(北鎌縦走・槍登頂)
 ●目的地:槍ケ岳(槍岳山荘)
 ●時 程:大天井ヒュッテ 0350、貧乏沢入口 0410、天上沢出合 0630-0640、
     北鎌沢コル 0950-1010、天狗腰掛 1055、独標巻道 1150-1205、
     独標肩 1245、P14?1355、槍山頂 1640-1645、槍岳山荘 1700
 
 興奮の所為で眠れない夜であったが、3時に起床。朝弁当を食べ、身体を軽くして出発した。月齢は21日。下弦の半月が中天にあり、辺りを照らしてくれる。ヘッドランプの明かりを頼りに入口を目指したが、危うく通過する所であった。入口は地図で見ると鞍部であるが、縦走路が巻道の為、右側に乗越す様に踏み跡が付けられている。朝露に濡れた沢道は滑りやすく、ズボンを濡らしながら下ると次第に明るくなってきた。羽虫が多く目に飛び込むのには閉口したが、大きな支沢が右手から合流すると傾斜も緩んできた。経路は流れの脇を行ったり、薮の中を行ったりするが、巻道の所で思わぬ湧水を発見。腹いっぱい飲んだ。心配した残雪は無く、予定より早いペースで天井沢出会いに到着した。天井沢の水量は多く流れも速い為心配したが、河原が広がり北鎌沢へも靴を濡らす事無く進入出来た。二股の手前で若者3人に追いつかれ情報交換。この後、コルまで前後しながら登った。北鎌沢右俣には雪が無く流水も2回現れたが、携行した水2.5Lには未だ手をつけてなかった為汲まずに上がった。所謂迷いの場所は良く判らず、コル手前の二股を左に取り草付登った所、コルの少し上、ビバーク適地のある所に辿り着いた。ここで中休止。草付の登りが堪え、30分の遅れとなった。若者は早い。彼らの後から独標を目指したが、ピークに立った時、彼らは次の峰にいる状況であった。昼前に巻道に到着したが、雲が増え始め霧で視界が悪くなってきた。今回は北鎌独標に立つのが目的であったのだが、夕方から雨の予報も気にかかり、弱気虫が大量発生。決心は独標パス、である。巻道を進むと直上稜線の先行3名から声が懸かり、巻道が悪い為稜線道に変えたとの事であった。暫く進んだが此方も諦め、決心を変更し稜線目指し直上。稜線で左を見ると霧の中に独標頂上?が直ぐそこに見えたが断念。次のピークへ下った。その後白いザレがあるP14?までは思ったより順調に行き、気を良くしていたがP15を巻いた辺りからおかしくなってきた。千丈沢側の巻道の罠にまんまと嵌ったらしく、左の主稜線から外れていく。仕方ない為、主稜線に向かい直登。再び立派な巻道に入って終い、再直登の繰り返し。北鎌平には到達できず、目の前の霧の中に大きな壁らしきものが現れ、大槍の直下まで来た事を初めて認識した。後は攀じ登るだけ。先行した3名が右のチムニーをロープを出して登っていたが、左のチムニーを登ると標柱のある山頂であった。大槍の登りは目印があると云う事で安心していたが、全く見当たらず、正規ルートより東鎌寄りを登ったらしい。最後のチムニーよりその手前が厳しかった。山頂では無事到着の喜びを噛みしめ、先着した3人に別れを告げ、霧の中の小屋に向かって梯子を降りた。小屋の辺りは喧騒の坩堝で、山頂到着時から異様な感じを持ったが、これが約30名の外国人登山グループのものと判明し唖然。(小屋の手続きに15分懸かったが前にいたのは半島のツアーガイドだけであった。そのうち槍ケ岳を独岳等と云いださねば良いが)