八ヶ岳の展望台、盲点の様な山、立場山

文化の日を過ぎたのに、今年の秋は暖かい。八ヶ岳には雪の欠片も無く、紅葉の上に荒々しい岩肌が刻み込まれている。その八ヶ岳主峰群の内懐にある盲点の様な山、立場山(2370m)に登ってみた。この山は、阿弥陀岳へのバリエーションコース、南稜途中の山、眺めが悪い筈がないとの確信で出かけた。
●場  所:八ヶ岳、立場山
●時  期:平成23年11月4日(金)
●同行者:山ノ神
●時  程:舟山十字路 0840、南稜取付 0910、旭小屋分岐 0930-0940、立場山頂上 1105、
     立場山東端 1120-1200(青ナギ往復)、立場山頂上 1215、旭小屋分岐 1300-1315、
     立場川大堰堤(P1820経由) 1400、舟山十字路 1435
 
茅野のアジトを出たのが8時少し前。約30分で登山口の舟山十字路に到着した。立場川側に軽の車が1台。直ぐ準備をして閉鎖された林道を歩く。御小屋尾根への分岐付近は落葉松の黄葉がまぶしい。
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阿弥陀岳南稜はP3から上は歩いているが、下の方は今回が初めて。中央稜を登った時の記憶も定かでなく、途中2回ほど山ノ神を待たせて、分岐ではないかと探りを入れたが、何の事は無い、立派な標識が立っていた。南稜分岐からダムの上を通り、取り付いた道は急傾斜。途中、写真の様に下が空洞になっている危うい場所もあった。イメージ 2
 
登りついた尾根上で小休止。西岳を右手に見つつ進むと立場山らしき頂きを望むことが出来た。ここから先は只管登り立場山頂上を目指す。道端には地元の境界確認標識が延々と続く。諏訪大社の伝統神事、御柱祭りの御柱を育成する森の為なのか。100m置き位にある。
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約2時間の登りで到着した山頂は樹林の中。殆ど変わらない標高の東端まで行くことにする。進むにつれ赤岳が見えるようになり山ノ神も元気百倍。
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立場山東端は2380m等高線が通り、頂上より10m以上高い。何も標識は無いが素晴らしい展望と休んでくれと云う様な暖かい芝原に迎えられ、ここを本日の頂上とする。ガレ場が苦手な山ノ神を残し、小生は青ガレを確認にゆく。遠浅の海岸線を斜めにしたような綺麗なガレで、駆け下りたい衝動にかられたが止めておいた。
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昼食と休憩でのんびりしていたが、12時と云う切の良い時間に山頂を離れることにした。
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天狗尾根も早く来いと招いている。(今年行く心算でいたが時期を失してしまった)
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往路、パスしてしまった山頂で、記念撮影。然し、山頂標識の2248mは根拠が良く判らない。国土地理院発行の小生の地形図は2370mの独立標高点となっている。
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急な下り路も帰路は楽ちん。下る途中、よもやと思った登山者3人に出会った。彼らも青ナギまでの展望登山との事であった。往路休んだコルまで約 1時間で下り、休憩。往路を分岐に戻るか、旭小屋へ下るか、朝方発見した境界確認道を行くか迷ったが、境界確認道が気になり此方を選んだ。落葉松の黄葉が素晴らしい。
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道は尾根上を忠実に辿り、独標1820mを過ぎると南に向かったが、そこは崖の上。標識は危うい崖を下っている。たまたま持参した3mテープと4mスリングをお助け紐にして下った所は大きな堰堤の内側。どうやら大廻りをして旭小屋の辺りについたらしい。堰堤上の湿地とも砂漠ともいえる広場を横切ると林道が走っていた。林道は西岳に登った際、通過した思い出の渡渉点に導いてくれ、後は問題無く出発点の十字路へ帰りついた。約1時間近いロスをしたようだが、冒険気分いっぱいの楽しい1日であった。
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