仲秋(猛臭)の秩父・熊倉山

平成23年、9月最初の連休は、台風15号・16号と云う迷走2兄弟に祟られて登山中止。然し、迷走2兄弟は日本の南に居座ったまま動こうとしない。秋とは思えない33℃と云う暑さの連続。何処か涼しい処へ行きたい。然し明日は連休最終日。高速は当然大渋滞。と云うことで思いついたのが奥多摩の裏側、秩父の熊倉山登山だ。クライミングでいつも使っていた池袋発8時5分の快速急行秩父路へ出発。
●場  所:秩父・熊倉山
●時  期:平成23年9月19日(月)
●同行者:単独
●時  程:武州日野駅 1015、寺沢登山口 1035、林道分岐 1055、三又 1145、
    水場 1240、熊倉山頂 1325-1345、城山南鞍部 1450-1500、林道分岐 1520、
    武州日野駅1600
 
今日は祝日(敬老の日)だが、登山者は意外に少ない。途中、秩父迄に殆どの乗客が下り、武州日野で下りたのは小生独り。駅員さんに呼び止められ熊倉山の谷津川林道が通行止めであると教えてもらう。では戻ってきますと答え、勇んで出発。
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駅から車道を歩くが陽射しが強い。小さな歩行者専用?トンネルの中は涼しかった。ここを抜けると寺沢集落。正面右手が熊倉山らしい。
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集落の中に在ったお堂。観音堂と云うことである。周囲には真紅の彼岸花が沢山出ていた。
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集落を抜けた辺りに水車小屋を発見。この奥に駐車場と手洗いがあり、登山口となっていた。
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暑い車道歩きはまだまだ続く。吊り舟草を撮っていたら、横に蛇が横たわっていた。日向ぼっこなのか。カメラを向け近づいたら逃げられた。林道秩父中央線。ここで左に入り、直ぐに日野コースの登山道となった。少し上の山ノ神の祠前で一本入れる。
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荒れた巻道を進むと沢にぶつかり、暫く沢沿いの登る。冷気が沢の上から流れ落ち、すこぶる気持ちが良い。天然クーラーだ。途中、右手に林道が現れた。車だとそこまで入れるということか。更に沢沿いに進み三又から急な斜面に取り付く(実際は二股)。桧の植林帯を黙々と登ると汗がダラダラ流れて来る。イメージ 6
 
風の無い斜面のジグザグ登行は兎に角暑い。はっきりした尾根に取り付くと路は北側を巻き、水場に到着。遥か下で水音がしている為、無視して通過しようと思ったが直ぐ10m位下に水が出ていた。冷たくてまろやかな味である。空いたペットボトルに迷わず汲み入れる。イメージ 7
 
間もなく笹平となり、右手に行くかと思ったが路は真っ直ぐついている。暫く直進した後右へ曲がり、城山登山道と合流したが、その後5分足らずで山頂へ着いた。山頂は若干霧に覆われ、風もなく静かな佇まい。裸になって汗を拭いていると白戸家のお父さんの様な犬が現れた。後から飼い主の方が現れ記念写真をお願いした。見た通り、ズボンは汗でビショビショ。
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帰路は、城山への急な尾根道を下る。途中岩場や痩せ尾根、小さな上り下りと変化があり、意外に楽しめるコースだ。城山手前鞍部へ下る最後の下りは石が落ちやすく団体登山では注意が必要だ(今日は落とし放題)。林道が横切る鞍部が城山登山口で白久、日野何れへも行けるが日野へ戻った。16時22分発の快速急行があり、直通で池袋へ戻れたが、乗ったのは再び小生独り。駅員さんも覚えてくれていた。記念写真をお願いしたがカメラの自動開閉蓋に汗が付着した為か、完全に開かず黒い影となってしまった。イメージ 9
グチャグチャのシャツは取り替えたがズボンは着替えが無く。ベンチに座ると板がびっしょり濡れてしまう。電車ではビニールを敷いたり、登山用のウレタンマットを敷いて何とか対応。然し、長い乗車の間、汗の密度は濃縮され、臭いは自分でも嫌になるほど濃厚。山手線では隣の女性がいたたまれず?立ち去り、東横線では若い御兄ちゃんが左右を見ながら鼻をクンクンさせ、自分の服の匂いを嗅いでいた。(自分かと思ったのかも)可笑しいやら申し訳ないやら・・・。仲秋の山旅であったが、周囲の人にとっては猛臭の迷惑旅であったか・・・。でも毎日風呂に入れ、清潔な毎日を過ごせる日本人は幸せである。(と云うことにしておきましょう)