薮沢から仙丈岳

仙丈岳に登ったのは40年以上前。戸台から歩いて丹渓新道を登り、薮沢カールにテントを張った。重い荷物を背負っての長い歩きであったことを覚えている。北沢峠まで車が入るようになり、日帰りでの登山が可能になった為、山の神と登ろうと計画したが、一人登山となった。
●場  所:南ア・仙丈岳
●時  期:平成23年8月16日(火)
●同行者:単独
●時  程:大平山荘 0645、薮沢左岸 0735-0745、丹渓分岐 0835-0845、
     仙丈岳頂上 0930-0955、小仙丈岳 1035-1045、2合目 1140-1150、
     北沢峠 1210
朝一番、6時発のバスで登山口へ向かう。24~5人乗りの乗客で、大平山荘で下りたのは他に2人だけ。山荘にも登山者の姿は無く、静かな出発であった。
イメージ 1
 
暫くは登り下りの無い樹林帯の横断だ。登りが急になり小さな尾根に出ると、そこから薮沢右岸の路になり、少しづつ沢に近付いて行く。途中、迂回路があり、迂回終了地点の先に残雪が見えると、路は左岸に渡っていた。ここで一服、一休み。トリカブトの紫が濃い。
イメージ 2
 
薮沢沿いの路はこれからずっと左岸沿いで、お花畑が目を楽しませてくれたが、陽射しをまともに受けるのには閉口した。
イメージ 3
 
途中の支沢が滝になって合流する所では、飛沫が登山道まで届き、涼しさを提供してくれる。背後には甲斐駒の姿が。
イメージ 4
 
まもなく尾根道5合目からの巻き路が横切り、沢から離れると馬ノ背ヒュッテ。丹渓新道の分岐まで登ってから休憩した。山頂には雲が懸かっていたが、一瞬、雲の切れ間に山頂部が出現。
イメージ 5
 
霧の尾根路は涼しく、気持ち良く登れる。仙丈小屋手前で見た羽化直後のエゾゼミは「信州・村だより」に載せた通り。
仙丈小屋前は、こんこんと水が湧く素晴らしいテントサイトであるが、今は『禁止』と書かれていた。夜中に動物が周りをうろつき緊張した昔を思い浮かべると、複雑な気持ちになる。
イメージ 6
 
仙丈岳頂上は風が強い為、防風衣着用て30分近く待ったが、霧が晴れず、展望も望めない為、諦めて下山にかかった。乾燥地系の高山植物達が見送ってくれた。
イメージ 7
 
小仙丈への岩尾根も霧の中、トーヤクリンドーが咲き乱れていた。その遠慮がちな白い姿が思い出される。
イメージ 8
 
小仙丈からは13時のバスに乗れるようノンストップの心算で下りたが。時間に余裕が出た為、2合目で残ったパンを食べ時間調整。運良く予定外の臨時バスが出た為、これに便乗。茅野の小屋へも予定より相当早く帰り着いた。
イメージ 9